群落一面がオミナエシで黄色くなっていますがその中で白いサワヒヨドリとワレモコウの暗赤紫色はちょっとしたアクセントになっています。
ヨモギやオコトヨモギもよく見ると花が咲いています。
ヤマラッキョウの蕾も目立つようになりましたが咲き出しはまだもう少し先です。

群落管理棟に置かれている受付箱にタヌキマメが見られず、がっかりしたというメモ書きが入っていました。
「草刈りの時にタヌキマメも一緒に刈られて がっかり!」というような内容です。
同じように感じた方もいらっしゃると思いますのでタヌキマメについてお答えいたします。
今年はいつもの場所ではタヌキマメが1本も見ることが出来ませんでした。
柵の反対側では1本見られましたが早くから咲き始め、もう蕾も残っていないのではと思います。
群落ではどの植物も大事ですが会員の中でもタヌキマメファンは多く、芽が出たころから探しては棒を立てたり、紐を張ったりして踏まれないように、車に轢かれないようにとしています。草刈りの時にタヌキマメも一緒に刈ることは絶対にありません。
今年は芽が出た時点で2本確認しましたが3cmにもならないうちに消滅しました。
私自身、目的の植物を楽しみにしていた場所に見にいった時に草刈りされていてがっかりしたことは多々あります。
メモ書きを残された方のお気持ちはよくわかります。
観察路以外の場所ですがタヌキマメ畑かと思うほど何年にもわたり、たくさん生育する場所がありましたがその場所でも今年は1本も見ることができませんでした。自然相手です。こんな年もあるのです。来年見られることを願いましょう。
台風18号で被害を受けた方々にお見舞い申し上げます。
こちらの群落では雨量が多く、水没している植物も(特にコモウセンゴケは完全に水没)ありますが被害はありません。
台風の影響で見学先変更でこちらにおいでになる団体さんもありますが、急なことでなかなかご案内が出来ず、申し訳ないと思います。
日曜日に来られた団体の方の説明が聞こえてきました。ノアズキは分布が無いはずと説明されている様子。
こちらでは他の植物に覆いかぶさり、少々困り者のノアズキですが普通に見られない植物のようです。
以前、東京都では絶滅危惧種に選んでいると聞きました。「神奈川県植物誌2001」には県内稀れと記載されています。
ちなみに「千葉県植物誌」では県内全域に見られると記載されています。
帰りがけにノアズキとヤブツルアズキの違いを説明し、納得していただきました。
一番違う点は豆果の形です。ヤブツルアズキはさすがアズキのご先祖様、豆果は細長くアズキそっくりです。